「放課後」は、「地域住民としての子どもの自由な時間」 ― 2009年11月15日 00時02分30秒
日本子どもを守る会が編集している「子どものしあわせ」という雑誌の12月号が、「どうなる?放課後-放課後子どもプランを考える-」という特集を組んでいます。これは、10月30日に行われた、シンポジウム”「放課後子どもプラン」をどう見るか”での発言をもとにして組まれた特集だそうです。
読んでみて、「なるほど!」と思った指摘がいくつかありました。
一つは、増山均さんが指摘していた「放課後」という言葉についてです。「放課後」というのは、「課業」のあと、つまり「学校の勉強の後の時間」という意味であり、学校生活中心の考え方だと言うのです。「子どもの生活を捉える場合に、はたして学校の課業中心の考え方でいいのだろうか」と疑問を呈しています。
全国連協がこれまで指摘してきたように、長期休みや土曜日なども含めれば、学校で過ごす時間よりも学童で過ごす時間の方がはるかに長くなっています。全国連協の資料によれば、1年生から3年生で比較すると、児童が学校にいる時間が年間1140時間、学童にいる時間は1650時間です。学校で過ごす時間よりも学童で過ごす時間の方が、年間510時間も多くなっています。
こういうことも考えれば、確かに、学校中心の「放課後」という言葉で、学校が終わったあとの時間を表現するというのはふさわしくないと思います。増山さんは、「学校から帰ったあとの時間は『放課後』ではなく、地域住民としての子どもの自由時間」であると指摘しています。全く、その通りだと思います。
もう一つは、「放課後子どもプラン」は、本当に「総合的な放課後対策」なのかという疑問です。もちろん、これまで私たちが指摘してきたように、学童と「放課後子ども教室」とでは、全く性格が違いますから、それを「一体的に」運営したとしても、総合的な対策とはならないということはすぐに理解できます。
学童との関係だけでなく、学校が終わったあとの時間を、学校中心ではなく「地域住民としての子どもの自由時間」と捉えれば、子どもたちの過ごし方は、当然もっと多様なものとして捉えるべきだということがわかってきます。以前よりは不活発になってきているとはいえ、「地域子ども会」や「少年団活動」などは、これまで「地域の活動としては最も重要な仲間関係づくり」をしてきました。草加で言えば、冒険遊び場の活動、親子劇場などの文化・芸術活動なども重要な役割を果たしています。「放課後子どもプラン」では、児童館での事業さえも重要なものとしては位置づけられてはいません。これを、「総合的な放課後対策」と呼ぶのは、かなり無理な話です。
性格の違うものを無理にくっつけようとするのではなく、学校が終わったあとの子ども達のさまざまな活動のひとつひとつをきちんと位置づけて、施策を展開していくことが大切なのではないかと思います。学校が終わった後、子ども達が、地域の中で自由な時間を豊かに過ごせるような取り組みを進めていかなければならないと思います。
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