子どもの権利に関する条例の制定を求めて2011年11月19日 00時05分07秒

私は、元気っ子クラブ以外にも、草加市内にあるいくつかのNPOなどに参加しています。その中のひとつ、「NPO法人みんなのまち草の根ネットの会」が、「子どもにやさしいまちづくりをすすめるために、草加市に子どもの権利に関する条例を制定すること」をもとめて活動しています。

草加市の憲法とも言うべき「草加市みんなでまちづくり自治基本条例」の中で、市民参加ための重要な制度として「みんなでまちづくり会議」があります。2007年1月、この「みんなでまちづくり会議」に、「子どもにやさしいまちづくりをすすめるために、草加市に子どもの権利に関する条例を制定すること」を提案し、次のような回答を得ていました。

(前略)

これらのことから、平成19年度は、関係各課の「子どもの権利」に関する共通認識を持つための勉強会等を実施するとともに、子どもに係わる市民団体や職員を対象とした子どもの権利に関する後援会等を開催したいと考えております。

そして、平成20年度は、知識経験者を含めた、市民団体、提案者、関係課等で構成する、子どもの権利の現状についての認識を共有することを目的とした検討会を実施して参ります。

さらに、平成21年度には、20年度に実施したことを踏まえ、検討委員会などを立ち上げ、多くの方の意見等をもとに、「子どもの権利に関する条例制定」について検討を進めていきたいと考えております。

この回答を頂いたときには、思っていた以上に前向きな回答であり、本当に嬉しくなりました。その後、何回か、権利条約などに関連した講演会なども何回か開催されました。しかし、なかなか思うような進展が見られず、本来平成20年度、21年度に開催される予定であった「検討会」「検討委員会」は、いまだに開催されないままとなっていました。「草の根ネットの会」としても、何回も担当課に働きかけてきましたが、なかなか進展が見られませんでした。

こうした中で、11月14日に、いきなり「みんなでまちづくり会議」の開催が通知されてきました。議題は、「子どもにやさしいまちづくりをすすめるために、草加市に子どもの権利に関する条例を制定することについて」でした。この間の市の対応をどのように総括し、どのような提案がなされるのか期待して参加しましたが、あまりのひどい提案にあきれてしまいました。

簡単に言ってしまうと、子どもの権利については、草加市としてはさまざまな施策を行っている。「よって、現在のところ、子ども権利条約の制定は考えておりません」というものでした。

前回の市の解答で示されていた「検討会」も「検討委員会」も行わないまま、いきなり「条約の制定は考えておりません」とは何事かと、本当に憤りを感じました。「草の根ネットの会」のメンバーだけでなく、多くの人から異論が出て会議は紛糾しました。あまりに反対が強かったこともあり、当然ではありますが、今回の「回答」は「みんなでまちづくり会議」の合意を得ることができなかったとして、もう一度市が持ち帰り、今年度中に再度「みんなでまちづくり会議」を開催することとなりました。

今回の市の対応は全く理解できないことですが、「草の根ネットの会」だけでなく、他の参加者からも、市の対応のおかしさを指摘する声が相次いだことは、市民の良識を示すものとして、大変心強く感じました。

市の対応がどのようなものであったとしても、今後とも「子どもにやさしいまちづくりをすすめるために、草加市に子どもの権利に関する条例を制定する」ことを求めて、運動を続けていきたいと思います。

コメント

_ さわこ ― 2011年12月03日 19時50分39秒

はじめまして。
子どもの権利条例の制定はすべきではありません。社会の責任をどう捉えますか?児童に関する法律やその他の法律との関係を考える必要もあります。過度な子供の権利主張は日教組や左翼に利用され、必要以上の社会対立を招く恐れもあります。自治基本条例のまちづくり会議も日本国憲法が最高規範ですから、他の条例に優越することは、法律上認められません。行政と議会が責任を持てばいいだけの話です。自治基本条例における会議は不要と考えます。

_ 小池奈津夫 ― 2011年12月04日 09時39分05秒

コメントありがとうございます。
いくつか誤解されている面もあるかと思いますので、少しご説明したいと思います。

よく聞く意見に、「子どもの権利なんかを強調すると子どもがわがままになる」というものがありますが、私達も「わがままな子ども」を育てようなんていう考えは毛頭ありません。

ご承知のことかもしれませんが、日本は、子どもの権利に関する条約を1994年に批准しています。(現在、国連加盟国で、同条約を批准していないのはアメリカとソマリアの2カ国のみ)条約というのは国際法です。批准をしたということは、子どもの権利に関する条約に書かれていることをきちんと実行しますということを日本政府が全世界に約束したということです。

子どもの権利条約(あるいは条例)について、よくある誤解は、この条約(条例)が誰に対する誰の責任を問題にしているものなのかということです。この条約(条例)、子どもをわがままにするということを目的としたものなどでは全くなく、子ども達が健やかにその能力を十二分に発揮できるような社会を作っていくための大人(具体的には政府や自治体)の責任を定めたものだということです。

今の日本の全ての子ども達は、本当に幸せな子ども時代を送っているのでしょうか。せっかく生まれてきた大切な命が、虐待やいじめなどによって奪われてしまっているという現実があるのではないでしょうか。草加市内の小中学校においても、いろんな理由で学校に通うことができずに不登校になってしまっている子ども建がが少なからずいます。家庭の経済的な理由などで、進学を断念しなければならない高校生もいます。こういう問題を解決していくための一つの方法として、子どもの権利条約の理念を踏まえ、市としてのきちんとした考え方を示した条例が必要なのではないかと、私達は考えているのです。

法律論に関して言えば、日本は法治国家であり、おっしゃるとおり日本国憲法が最高規範ですので、それに違反した条約を批准することはできませんし、各自治体もそれに違反した条例を制定することはできません。しかし、日本は実際、子どもの権利に関する条約を批准しているわけですから、日本政府は、子どもの権利に関する条約が日本国憲法に違反しているものだとは考えてはいません。従って、その条約をより充実するものとして、各自治体が独自に条例を策定することは何ら問題はありませんし、すでに多くの自治体でこうした条例が策定されています。

自治基本条例におけるまちづくり会議が不要とのことですが、この件に関して、憲法論を持ち出すのは筋違いだろうと思います。法律に違反しない限り、各自治体は独自に条例を制定することができます。草加市としては、議会や多くの市民との話し合いの中で、まちづくり会議を含めた自治基本条例を定めたわけですし、これに対して、国などが違法であるといったという話は聞いたことがありません。さわこ様が、不要であるとお考えであるのはよく分かりますが、議会の議決を経て条例が策定されているわけですので、それに基づいて会議を行うのは何ら問題のないことかと思います。

ただ、現在のまちづくり会議のありかたについては、改善すべき点が多々あるということは私も認識しています。今後、みんなで考えていかなければならない問題かと思っています。

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