教員免許状の更新講習を受けてきました。2012年08月17日 23時46分32秒

今日は、教員免許状の更新講習を受けに、埼玉大学に行ってきました。

知らない方もいるかも知れませんので、ちょっと説明すると、私たちが教員免許状を得たときには、当然期限が定められてはいませんでした。しかし、2007年6月自民党の安倍晋三内閣の時に教育職員免許法が「改正」され、教員免許状に10年間の有効期限が定められてしまいました。

30時間の免許更新を受けないと、教員免許状の有効期限が切れてしまい、教壇に建てなくなってしまいます。私は、去年の夏、24時間分の講習を受けましたので、今日、最後の6時間分の講習を受けてきました。正確に言うと、午前中に2時間、午後に3時間ちょっとの講習を受け、その講習の内容に関して最後の1時間弱で試験を受け、この試験に合格すると6時間分の講習が認定されるということになります。

講師の先生もこの暑い中、一生懸命に教えてくれていますし、内容そのものもそれなりに面白いとは思います。しかし、この講習を受けないと、教員が続けられないというようなレベルの内容では全くありません。しかも、この講習費用(30時間で3万円+交通費など)は、全て自腹だというのも腹が立ちます。

研修というのは、本来、目の前にいる子どもたちの現実を踏まえて、自分自身の問題意識に基づいて、自主的に行われてこそ意味があるものだと思います。私にとって、今回の免許更新講習で学んだことよりも、学童保育の運動や研修会の中で学んだこと-子どもを丸ごととらえることの大切さや子どもの見方など-の方がはるかに貴重だし、役に立っていると思います。

若者が希望を持って生きることのできる社会を!2012年08月05日 21時50分36秒

夏休みに入って2週間が経ちましたが、今年は3学年の担当なので、毎日学校に行き本当に忙しい毎日です。もしかしたら、これまでの三十数年間の教員生活の中で、この夏休みが一番忙しいかもと感じています。

私の高校は、就職希望者も、4年生大学希望者も、専門学校希望者もいるので、就職者に対する面接指導などを行いつつ、進学者のための補習も行わなければいけません(一応担当教科が英語なので・・・)。

就職希望者は、今は、自分が受けたいと思っている会社への会社見学です。30分程度で終わる見学もありますが、会社によっては、いろんな工場を見学し3~4時間もかかるところもあります。見学が終わりましたという報告が来るまでは、やはり、なかなか学校を出ることはできません。見学してみて、ちょっとイメージが違うという生徒は、また別の会社を探すことになります。

高校生の就職状況は依然として大変厳しいものがあります。親の経済的な理由から、進学希望だったのに、就職希望に変更した生徒もいます。こういう厳しい状況の中でも、就職を希望している生徒達は本当によく頑張っています。生徒達は、自分の進路実現を実現していくということ、一人前の社会人として社会に出て行くということを真剣に考え、1、2年生の時と比べても、見違えるように成長しています。

若者が希望を持って未来を語れるような社会を作っていくのは、私たち大人の責任です。一生懸命に頑張っている生徒達のために、私たち教員も全力でサポートしていかなければと思っています。

「子どもの声を社会へ-子どもオンブスの挑戦」を読んで2012年07月15日 21時52分26秒

本の紹介です。4月頃に読んで、とてもよかったのでもっと早く紹介したいと思っていたのですが、なかなか忙しく今になってしまいました。何冊か紹介したい本がありますが、まずは、「子どもの声を社会へ-子どもオンブスの挑戦」(岩波新書 桜井智恵子著)です。

著者の桜井さんは、兵庫県川西市の「子どもの人権オンブスパーソン」を勤めていらっしゃる方です。私は、草加市で子どもの権利条約に関する条例を制定することを求める運動にも係わっていますので、川西市の「オンブスパーソン制度」については聞いたことがありましたが、具体的にどのような活動をしているのかは知りませんでした。また、この制度が、どれほど重要な意義を持っているのかということについても、十分な認識を持っていませんでした。

子どもの権利条約の中で、子どもの意見表明権-子どもの声を聞くということは、極めて重要な位置づけを占めています。しかし、子どもの声を聞き、それを社会に生かすということは、簡単なようで、実はとても難しいことです。「子どもの声」は、まとまった形で理路整然と語られるわけではありませんし、一見「わがまま」なように思われる場合もあります。言葉で「子どもの声を大切にする」と言うだけでなく、現実にそれを保証するための仕組みを作っていくことが必要です。

こういう子どもたちの声を、社会につなげていくためには、学校とも行政からも独立した川西市の「子どもの人権オンブスパーソン」のような第三者機関が必要となります。そしてさらに大事なことは、この「オンブスパーソン」が個人ではなくチームとして活動しているということ、さらに、いろんな諸機関・諸団体、個人との「関係に働きかけ」つながっているということだと思います。

この本を読んで、こうした制度をきちんと生かしていくということが、子どもの権利条約の精神を現実のものとしていくためには不可欠であるということを、痛感しました。子どもに係わる多くの人に読んでもらいたいと思う本です。

大田尭先生のドキュメンタリー映画「かすかな光へ」を見て2012年06月09日 23時11分32秒

5月20日、元気っ子クラブの総会が終わったあとの夜に、草加親子劇場の主催で、教育学者である大田尭(たかし)先生の思いと実践を描いたドキュメンタリー映画「かすかな光へ」の自主上映会があり、参加してきました。

大田先生は、草加でも何回か講演をされています。私も何回かお話を伺いましたが、難しい言葉を使わず、誰にでも分かる平易な言葉で、物事の本質をきちんと伝えるという姿に、いつも感銘を受けています。

難しいことを難しい言葉で伝えるという人もいますが、実はその人は、本当にはそのことを理解してはいないのではないかと思います。物事の本質について深く考え、立場の違う人も含めていろんな人と話し合い意見を受け止めることのできる度量の大きさを持ち、若い人達の気持ちもきちん理解することのできるしなやかな感性をもっているからこそ、誰にでも分かるやさしい言葉で、物事の本質を語ることができるのではないかと思います。

大田先生の話を伺ってからは、先生の足下にも及ばないにしろ、私もきちんと物事の本質をつかみ、誰にでも分かるやさしい言葉で語れるようにと心がけるようになりました。(本当に、まだまだダメダメですが。)

私は、子どもたち一人ひとりの気持ちをきちんと受け止めて、一人ひとりの持っている良いところ、伸びる力というものを引き出していけるような実践をしなければと常日頃から心がけているつもりでした。しかし、今回この「かすかな光へ」を見て、大田先生の語る言葉を改めて聞いて、知らず知らずのうちに、生徒の気持ちにきちんとは寄り添えないようなことをやってしまっているのではないかと考えさせられました。この歳になると学校の中でもそれなりの立場があり、多忙な日々を過ごす中で、教育の中で本当に大切にしなければならないことを、忘れがちになってしまっていたのではないかと、深く反省させられました。

今回この映画の自主上映を企画して頂いた草加親子劇場の皆さんに、心から感謝したいと思います。若い指導員や教員達にも、是非とも見てもらいたいと思いました。

子どもにやさしいまちをつくっていくための、条例制定をめぐって、草加市みんなでまちづくり会議が行われました。2012年03月25日 21時40分55秒

3月22日(木)に、草加市みんなでまちづくり会議(臨時会議)が開催されました。今回の会議は、昨年11月14日(月)に開催した同会議において、市が行った提案説明が不十分であったとして、追加説明をするために開催されたものです。

11月14日(月)の会議の内容については、昨年11月19日付の私のブログ も参考にして頂ければと思いますが、これまでの経過を簡単に要約すれば以下のようになります。

  • 2006年11月に、草の根ネットの会が、草加市みんなでまちづくり会議に「子どもにやさしいまちづくりをすすめるために、草加市に子どもの権利に関する条例を制定することについて」提案を行いました。

  • 草加市は、2007年7月の草加市まちづくり会議において、2007年度は、「関係各課の『子どもの権利』に関する共通認識持つための勉強会」や「子どもに関わる市民団体や職員を対象とした子どもの権利に関する講演会」などを開催。2008年度は、「知識経験者を含めた、市民団体、提案者、関係課等で構成する、子どもの権利の現状についての認識を共有することを目的とした検討会を実施。2009年度は、前年度に「実施したことを踏まえ、検討委員会などを立ち上げ、多くの方々の意見等をもとに、『子どもの権利に関する条約制定』について検討を進めていきたい」と回答(市政への反映結果)しました。
  • この回答を踏まえ、2007年度と2008年度は、子どもの権利条約に関連しての講演会やシンポジウムなどが開催されました。

  • 2009年度以降は、関係課との話し合いは続いていたものの、講演会の実施や検討会の設置などは行われませんでした。

  • 2011年11月のみんなでまちづくり会議において、前回の回答とは異なる内容の回答が唐突になされました。新しい回答は、草加市次世代育成支援行動計画にもとづいた個々の施策を進めるので、子どもの権利条約の制定は考えていないというものでした。この提案説明が不十分であるとして、再度きちんと経緯を説明するためにみんなでまちづくり会議を開催するということとなりました。

私たちが疑問に思い、市側の説明に納得できなかった点は、以下のようなことです。

  • 2007年の回答(市政への反映結果)で3年間の計画が示されたにも関わらず、なぜその途中までしか実施されなかったのか。その理由は何か。

  • 2009年度以降、この3~4年間、実質的に何も取り組まれていなかったにも関わらず、今回、なぜ唐突に全く違う方針が出ることになったのか。その間、庁内でどのような検討が行われたのか。

  • みんなでまちづくり会議に対していったん回答された内容を変更するのだから、事前にみんなでまちづくり会議に対して打診などはないのか。前回の提案内容と違うことをいきなり提案するということは、みんなでまちづくり会議とここに集まっている市民を軽視しているのではないか。

残念ながら、今回の会議でもこの疑問は解消されることはありませんでした。市側は、個々の施策を進めているということを強調するのみでした。今の子どもたちの置かれている状況などを説明し、だからこそ子どもの権利条約にもとづく条例制定に向けて話し合っていくことが大切なんだという、参加した市民の意見は、全くかみ合いませんでした。

私たちは、納得したわけではありませんが、市側が提案内容を変更することはできないとのことであったので、今後、今回のような子育てに関わるいろんな市民が自由に意見を述べることが出来るような場を設けてほしいということ、条例策定という考えがないにしても、今後とも「子どもの最善の利益を基本的に据えた子どもにやさしいまちづくりの推進を図って」いってほしいという要望を述べ、会議を終えました。