研修を通し、魅力あふれるすてきな指導員に!2010年06月10日 21時34分16秒

以下の文章は、元気っ子クラブの指導員部学習担当ニュース(6月1日付発行)の原稿として書いたものです。指導員以外には、ニュースは配付されないだろうと思いますので、もしよろしければお読み下さい。

「知は力!」
研修を通し、魅力あふれるすてきな指導員に!

どの仕事でもそうでしょうが、特に子どもに関わる仕事の場合には、日々研修し、学んでいくということがとても大切です。私は、今年で教員歴30年になりますが、教育実践の中で本当にたくさんのことを学んできました。生徒や生徒を取り巻く状況は毎年変わっていますし、子どもの発達に関する学問も新しい研究が進んでおり、本当に日々新しいことを学ばなければいけません。これまでの私の経験の中で、大切だと思うことについていくつか書いてみます。

まずは、当然のことですが、子ども達の命と安全を守るということに関して、その重要性を認識し、必要な知識と技能を身につけるということがまず絶対に必要です。大変に悲しいことですが、私は、これまでに勤務した学校の教育活動の中で、2件の死亡事故(スポーツ大会における熱中症、マラソン大会での心停止)を経験しています。二度とこういう事故を起こしてはならないと、いろんな行事の実施に当たっては、これまで以上に十分な打ち合わせをし、細心の準備をすることを心がけるようになりました。常に最悪の事態を想定し、そうしたことが絶対に起こらないような準備をすること、緊急事態が起こったときにたとえ一人でも最低限の対応ができるだけの知識を持ち、訓練をするということが必要だと思います。

二つ目は、子どもの発達についての、基本的な知識をきちんと身につけるということです。自分の狭い経験だけで子どもを見て、指導をすることは危険です。障がいを持った子ども、虐待を受けた子どもなどに関する調査や事例研究などから、様々なことが明らかになってきています。脳科学の発達も著しいものがあるようです。正しい知識を持ってこそ、適切な指導、働きかけをすることができます。

三つ目は、一人ひとりの子どもを見る目を養うということです。一人として同じ子どもはいないのですから、適切な知識を持っていたとしても、機械的に子どもに当てはめたのでは意味がありません。子どもをありのままに受け止め、一人ひとりの個性や違いをきちんと見抜く目を持つことが大切です。子どもを見る目を養うためには、本や講演などを通しての勉強と同時に、日々の実践を通し、先輩指導員を始めいろんな人たちと話し合うということが大切です。(飲み会も重要です!)

四つ目は、子どもに影響を与えるのは、教員(指導員)自身の人格や人間的な魅力を通してだということです。学童にしろ、学校教育にしろ、結局は人と人との関わりです。教師(指導員)に対して人間的な信頼や魅力を感じていなければ、どんなに素晴らしい言葉をかけたとしても、その言葉は子どもの心には届きません。人間に関わるいろんなことに関心を持って、どんなことでもどん欲に吸収していこうという姿勢、常に自分自身の人間的な幅を広げていこうという姿勢が大切だと思います。

研修会だけでなく、いろんな機会を利用して主体的に学習を行い、さらに魅力あふれるすてきな指導員としてみなさんが成長していくことを心から期待しています。