「私は学童保育指導員」を読んで2010年03月02日 23時23分02秒

今回も、最近読んだ本の紹介です。

昨年の東武沿線交流会の講師としても来ていただいた河野伸枝さんが書いた「私は学童保育指導員」です。

この本は、昨年7月に出版された時に買って本棚に入ったままになっていました。東武沿線交流会にも他の用事が重なって参加できなかったのですが、たまたま先日福岡県の研究集会で河野さんとご一緒する機会がありました。全国連協の副会長を務め、全国を飛び回り土日もないくらい忙しいのに、とてもゆったりとして人をほっとさせてくれるような雰囲気で、気取らないとても温厚な方でした。こうしたお人柄に触れ、これは是非とも読まねばと思い、本棚から引っ張り出して読み出しました。

第1章から第3章までは、学童保育の1日、年間行事、指導員の仕事などがまとめられており、学童保育で具体的に子ども達がどんな活動をしているのか、学童保育の中で私たちがどんなことを大切にしているのかがとてもよく分かります。

後半の第4章から第6章までは、子ども達の心に寄り添いながら、さまざまな困難を抱えた子どもや親と正面から向き合った感動的な保育実践、事例が綴られており、読んでいて思わず目頭が熱くなりました。

いろんな方に読んで欲しい本です。特に、新人指導員や学童保育に子どもを預けたばかりの方、そして行政の方にも是非とも読んでほしいなと思いました。

第4章から綴られている保育実践・事例は、前回、前々回のブログで紹介した本の内容-虐待などでトラウマを抱えた子ども達の回復ということ-とまさに共通する内容だと思いました。学童保育のすぐれた実践が、「人間の生物学的な要求が尊重される世界」「他人との関係を無視したり壊したりするのではなく深めていくような世界」、子ども達が健やかに成長していくことのできる「今よりも健全な社会」を築いていくための活動の重要な一部であることを改めて感じました。

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