全国学童保育研究集会に参加してきました。2010年11月03日 22時06分49秒

10月30日(土)、31日(日)、千葉で行われた、第45回全国学童保育研究集会に参加してきました。今年は、会場がお隣の県ということで、宿泊でなく通いでの参加でした。初日は、台風の接近でどうなることかと心配しましたが、予定通り全体会が開催され、無事に家に帰ることもできました。

毎年のことながら、全国各地から本当にたくさんの保護者、指導員が参加し、実に熱心に論議をし、学び合っている姿は、本当に心を打つものがあります。

草加でも、児童数の増加、分割の進行により、新しい指導員がたくさん増えました。今回は、会場が近いということもあり、正規指導員だけでなく、パート指導員も何人か参加しています。初めて全国研に参加した指導員も多かったと思いますが、全国の仲間から刺激を受け、多くのことを学んでくれたものと思います。

全国研のもう一つの楽しみは、親しくなった全国各地の指導員、保護者と会えるということです。地域は違っても、抱えている問題はみんな同じです。自分たちだけでなく、日本全国それぞれの地域でみんなが頑張っていると思うと、こちらも励まされます。じっくりと時間をかけて話す時間はなかなかありませんが、お互いの元気な姿を確認しあうというのもとてもうれしいことです。

第30回 草加市学童保育合同運動会が行われました。2010年11月03日 22時47分39秒

今日、第30回草加市学童保育合同運動会が、草加市立稲荷小学校の校庭で、1300人を超える児童、保護者の参加で開催されました。

一昨年は雨のため中止、昨年は雨に備え予備日まで設定したにもかかわらず、新型インフルエンザの大流行のため中止ということで、3年ぶりの開催となりました。3年前に開催したときの反省では、児童数が増え運動会の規模が大きくなりすぎたことなどから、運動会の継続そのものが議題となりました。いろんな議論を重ねる中で、いろんな工夫をし、みんなで協力し合って、運動会を続けていこうという結論となりました。その後、何回も何回も会議を重ね、準備をしてきたにもかかわらず、雨とインフルエンザのために、2年間実施できませんでした。

今日は、雲一つ無い晴天で、暑くもなく寒くもなく、風もほとんどないという、これ以上はないというくらいの絶好の運動会日和に恵まれ、3年ぶりの運動会を心から楽しむことが出来ました。大なわやリレーなど、みんなで取り組む種目は、本当に盛り上がっていました。保護者と指導員による「本気(マジ)!?リレー」では、仮装をしたクラブもありとても楽しめました。子どもによる「5色リレー」では、子ども達もさることながら、抜きつ抜かれつのレースに、応援している保護者達のテンションも最高潮でした。

今日の日のために、準備をしていただいた、事務局の皆さん、実行委員、それぞれの係担当者、現地の稲荷児童クラブの皆さんなど、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

この間、分割の進行などで、新しい指導員がたくさん増えましたが、2年間、運動会がなかったため、学童運動会初体験という指導員がたくさんいました。1300人を超える児童、保護者が参加した、草加市全体の大きな行事の運営に関わるのは初めてで、戸惑うことも多かったと思いますが、若い指導員さん達は、とても一生懸命に頑張っていたのではないかと思います。これだけ大きな行事を成功させたという経験、自信を、またそれぞれの学童での実践に生かしていってほしいと思います。

今日、参加していただいた皆さん、一日本当にお疲れ様でした。来年も、また、こんな楽しい運動会ができたらいいなあと思います。

「子どもの貧困」に関する講演会とシンポ2010年11月11日 22時23分28秒

「子どもの貧困」に関する、講演会とシンポジウムのお知らせです。時宜にかなった大変興味深い内容です。時間が取れれば、両方とも参加してみたいと思っています。


イギリスに学ぶ子どもの貧困解決

-日本の子どもの貧困解決スタートへ-

主催:「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク

日時:11月13日(土) 13:00~17:00

資料代:(可能な方)1000円 学生無料

場所:立教大学池袋キャンパス 8号館8022教室

内容:

第1部 講演 日本語通訳付き

子どもの貧困解決-イギリスの制度・法律と市民団体の取り組み

 フラン・ベネットさん(オックスフォード大学教授)

第2部 シンポジウム

イギリスの多様な取り組みに学ぶ

岩重佳治さん、埋橋玲子さん、中嶋哲彦さん、フラン・ベネットさん



子どもの貧困

-その現実と求められる政策-

主催:獨協大学大学絵員経済学研究科 獨協大学経済学部

日時:11月20日(土) 13:00~16:30

場所:獨協大学35周年記念館小講堂

内容:

講演 「子どもの希望を育むために:経済学と非経済学」 玄田有史さん

    「子どもの貧困:再発見と政策」 阿部 彩さん

    「日本とアメリカにおける養子制度の発展と児童福祉」 森口千晶さん

パネルディスカッション

「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワークの講演会・シンポジウムに行ってきました。2010年11月13日 21時57分09秒

今日、「『なくそう!子どもの貧困』全国ネットワーク」主催による、「イギリスに学ぶ子どもの貧困解決-日本の子どもの貧困解決スタートへ-」という講演会、シンポジウムに参加してきました。司会者の話では、さまざまな団体、個人が参加し、200名以上の参加があったと言うことでした。最後の方では、派遣村で有名となった湯浅誠さんも駆けつけ、発言をされていました。

ご承知のように、イギリスは、1997年、労働党ブレア政権になってから子どもの貧困に対して積極的に取り組むようになりました。ブレア政権は、1999年に、2020年までに、子どもの貧困を根絶するという具体的な目標を掲げました.同時に、中間的な数値目標として、2005年までに25%削減、2010年までに半減させるという目標を掲げました。こうした国を挙げての取り組みの中で、2005年までには、子どもの貧困に関して大幅な改善が見られました。OECDの調査でも、それまでは、EUの中で最下位レベルだったものが5位まであがりました。

しかし、2005年以降は、景気後退の影響などから、その進捗状況がにぶってしまいました。今年の5月には、総選挙において労働党が敗北し、労働党政権から保守党と自由民主党による連立政権へと変わりました。こうした政権交代の中で、子どもの貧困根絶に向けた取り組みも交代しつつあるようです。

こうした中でも注目されるのが、英国の国会で、"Child Poverty Act 2010"(「2010年子どもの貧困対策法」)が成立したことです。たとえ政権が変わっても、国として、きちんと子どもの貧困に対して取り組むために法律として制定されたものです。子どもの貧困の定義、具体的な数値目標などが明記され、国は貧困対策の進捗状況に関する年次報告書を作成市議会に報告することなどが義務づけられています。この法律にもいろいろと問題点や課題もあるようですが、国として、子どもの貧困解決をめざした法律を定めたということはすばらしいことだと思います。

今日の講師は、イギリスの貧困問題解決のために長年活動してこられたFran Bennettさんでした。Franさんが関わってこられたChild Poverty Action Groupは、1965年に設立され、実に45年の長きにわたって、貧困問題の解決のために活動しています。

Franさんが最後の方で言っていましたが、最初にこの問題に取り組み始めたときには、きちんと道理を尽くして政府に説明すれば、政府も理解し、すぐにでも解決する問題だろうと思っていたということです。「イギリスでは、45年かかってやっと今の段階に到達した、日本でも、いろいろと困難があってもがんばってほしい」とエールを送っていただきました。

いろいろと学ぶことの多かった講演会、シンポジウムでしたが、もう少し討論の時間が欲しかったなと思いました。来週の土曜日には、獨協大学で、子どもの貧困に関するシンポジウムが開催されるので、そちらにも参加しようと思っています。

獨協大学「子供の貧困」シンポに参加してきました。2010年11月23日 19時57分03秒

11月20日(土)、獨協大学で行われた、「子供の貧困-その現実と求められる政策-」というシンポジウムに参加してきました。このシンポジウムは、獨協大学大学院経済学研究科20周年記念のシンポジウムとして行われたものです。

教育学部や子どもに関わる団体ではなく、経済学という立場から「子どもの貧困」についてのシンポジウムを行うというのは大変珍しいことだと思います。格差や子どもの貧困が大きな問題となっているときに、経済学の立場からこの問題を取り上げたというのは画期的なことであり、こうした内容を取り上げシンポジウムを企画した関係者の見識と意気込みに心から敬意を表したいと思います。

パネルディスカッションに入る前に、3つの講演がありましたが、阿部彩さんの「子どもの貧困:再発見と政策」は、具体的なデータに基づき大変わかりやすく、今後の「子どもの貧困対策」についても示唆に富んだものでした。ただ、シンポジウム全体を通してみると、サブテーマに掲げられていた「その現実と求められる政策」というところまでにははるかに至らず、内容的には消化不良のものであったように思います。

パネルディスカッションの冒頭で、講演者のお一人が、「外国に長く暮らしていたが、久しぶりに日本に帰ってくると、日本は本当にいい国だと思う。日本のような豊かな国で、本当に子どもの貧困というような問題があるのだろうか。」という趣旨の発言をして、本当にびっくりしてしまいました。いくら外国での生活が長かったにしても、「子どもの貧困」問題でのパネルディスカッションで、こういう発言はないだろうと思ってしまいました。この発言に対しては、阿部彩さんが的確に返答されていましたが、経済学に関わっている研究者の間では、「子どもの貧困」というものがまだ「見えていない」のだなあと感じました。

パネリストの中に、研究者ばかりではなく、子どもの現場に関わっている人が入っていると話がまたちょっと違ったのかなという気もします。当初期待していたものとは、ちょっと違いましたが、それでもいろんな観点からの話が聞けて、それなりにおもしろいシンポジウムではありました。