ノーベル賞を受けた山中教授の人柄、理念に感銘を受けました。2012年10月14日 22時40分21秒

京都大学の山中教授がiPS細胞の作成でノーベル賞を受賞しましたが、科学的な業績ということだけでなく、その人柄や理念というものにとても感銘を受けました。

一つは、山中教授が、自分の研究所で働いている人達がきちんと雇用され安心して働ける環境を作るということに心を砕いているということです。彼が働いているiPS細胞研究所で働く人のうち正規職員は1割、残りの9割の人が有期(非正規)雇用なのだそうです。山中教授は、そういう非正規の人達の頑張りがあったからこそ今回の受賞につながったと語っています。

ノーベル賞受賞前から、文科省は、今後10年間予算を大幅に増やすということになっているのだそうですが、できるだけ多くの人が正規職員として働けるようにしていきたいと語っていました。ノーベル賞を受賞したということも力にしながら、この予算がなくなる11年目以降も、研究所の人達が安定して仕事が出来るように今後とも予算の増額を求めていきたいとも述べていました。自分の研究のことだけではなく、何よりも、共に働く人達の雇用や暮らしのために、力を注いでる姿は素晴らしいと思いました。

もう一つは、自分たちが研究してきたことが一部の企業に独占されないように、公的機関である京都大学として、特許の申請に力を入れているということです。一握りの企業だけが特許を持っていたら、本当に必要な患者さんたちに安く最先端の医療を提供するということができなくなってしまいます。そういうことが起きないように、自分たちが積極的に特許を申請し、必要としている人誰もが自由に使えるようにしたいのだと述べていました。研究のための研究ではなく、実際に必要としている多くの人達のことまで考え、活動しているというのはとても立派なことだと思いました。

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