第30回福岡県学童保育研究集会に参加してきました。2012年02月26日 19時44分45秒

今日は、指定管理者制度に関する分科会の助言者として、第30回福岡県学童保育研究集会に参加してきました。福岡県の学童保育研究集会には、一昨年も参加したので、今回は2回目です。

埼玉県も指定管理者制度の導入が進んでいますが、福岡県もその導入が進んでいる県の一つです。全国では、学童保育数20,204箇所に対し、指定管理者制度が導入されているところが2,171箇所(10.7%)となっていますが、福岡県では、箇所数870に対して、導入されている施設が152箇所(17.4%)だそうです。埼玉県では、1,050箇所に対して、259施設(24.7%)で導入されています。

昨日の夜は、博多で、福岡県連協の森元さんや分科会の司会者、指導員さんたちと、飲みながら懇談をしました。この夜の懇談会での話や分科会での各地域の発言を聞いていて思ったのは、元気っ子クラブのような経営団体と父母会組織(市連協など)、指導員集団(指導員会など)の3者が、同じ思いで同じ方向を向いて運動を進めていくことの重要性です。

元々は父母会運営で出発したにも関わらず、いったん指定管理者として指定を受けてしまうと、次の指定を取るということを第一に考えてしまい、市の言うままに委託料の引き下げを受け入れ、指導員の賃金を削減したり正規職員数を減らしてしまうということもあります。また、市連協のような父母会組織があったとしても、それまでに主体的な活動ができていなかったところは、経営が民間企業に変わってしまうと、その組織があっという間にがたがたに崩れてしまうというところもあります。そういう中でも一定の保育を維持できているところは、指導員が懸命に頑張っているところです。しかし、指導員だけの頑張りだけでは限界があります。

学童保育という大変に遅れた施策の中、指定管理者制度という理不尽な制度のもとだからこそ、経営団体と保護者と指導員の3者が心を一つにして運動を進めていくことが決定的に重要なのだと思います。草加においても、まだまだ課題がたくさんあります。このことの重要性をもう一度確認し、みんなで力を合わせてしっかりと運動を進めていきたいと思いました。

研究集会の午前中の全体会では、立教大学の浅井春夫氏の講演がありました。講演タイトルは、「子どもの貧困とヨカッタ探しの子育て論~子どもを大切にする世界の流れと新システムの問題~」でした。子どもの「貧困」が大変な状況にあること、「貧困」が子ども達の生活や文化、その発達に深刻な影響を与えているということ、イギリスなど子どもの「貧困」に対して真摯に向き合いその改善のための施策を進めている国があるにも関わらず、日本では子どもの「貧困」に対して国は有効な施策を進めていないということ、こういう状態に置かれている子ども達を前にして学童保育の実践に求められていることなどについて、大変わかりやすく、興味深い内容でした。

今年の全国研は、埼玉県で行われます。次は、埼玉の全国研で会いましょうと約束をし、福岡をあとにしました。

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