「助かった命が なぜ」と「震災遺児 1500人」を見て。 ― 2012年01月03日 23時21分53秒
日頃から、気になるTV番組はすべて予約しハードディスクビデオに録画しています。時間ができたときに、目を通すようにしているのですが、昨年2学期は、職場も元気っ子の活動も本当に忙しくて、どんどんビデオがたまるばかりでした。
今日は、やっと時間ができたので、朝からたまったビデオを見ていました。たまったビデオで多かったのは、やはり東日本大震災と原発事故に関連してのものでした。
特に印象に残ったのは、NHKスペシャルで、11月13日に放送された「助かった命が なぜ」と12月11日に放送された「震災遺児1500人」です。
「助かった命が なぜ」は、震災を生きのびることができたにも関わらず、数ヶ月たったあと自ら死を選ぶ人が後を絶たないということを取り上げたものです。
自ら死を選んだ方の中には、肉親を失った方もそうでない方もいらっしゃるということでした。肉親を失うということはもちろん大きな悲しみですが、それだけではなく、その人が「大切にしていたもの」を失ったという「喪失感」がとても大きな要因ではないかと指摘していました。
その「大切にしていたもの」は、一人ひとり違っていて、住み慣れた土地や家の場合もあるし、嫁入りの時に持ってきた桐のタンスであったり、様々です。一人ひとりの気持ちに寄り添ったきめ細やかな対策が求められています。
一軒一軒を回って丁寧に聞き取りを行っている保健婦さんの活動や地域でのつながりを作っていくさまざまな試みが紹介されていました。
「震災遺児1500人」も衝撃的でした。今回の震災で、親を亡くして子どもは1567人、両親ともなくした子どもは240人にものぼるということです。
祖父母の家で、明るく振る舞っていても、震災の話をし出すと急に不機嫌になり怒り出す子もいます。母を亡くしお父さんの期待に応えようと必死で頑張っている子は、担任の先生から、あなたは十分に頑張っているんだからそんなに頑張らなくていいんだよと声を掛けられて、声を出して泣いてしまいます。
表面的には落ち着いて学校生活を送っていても、子ども達の心の傷を本当に癒やすためには、長い時間と地域社会やまわりの大人達の丁寧で温かい関わりが不可欠です。
大震災を絶対に忘れないこと、物心ともに私達にできる支援をこれからも続けていくことが本当に大切なことだと改めて感じました。
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